グラッシング

ここまでくれば、あなたのボードはフィンがないことを除いて、ほぼ完成に見えると思います。完成品との大きな違いは、壊れやすいということです。そこでファイバーグラスによるプロテクトをするわけです

ボードをボトムを上にして台の上におきます。作業に入る前にすべてのホコリを除去して、電気機器も他の場所へよけておいてください。

ファイバーグラスクロス(6オンス)を取り出して、ピンで止めます。その時、すべてのエッジにクロスがかかるようにしてください。ハサミでカーテンのように5cmぐらい残るように切っていきます。テイルの角や、ボードがシャープに曲がっている部分では小さいV字型に切り込みを入れてください。これは重なりを防ぐ為です。下図のようになります。

ここからレジンを使う作業に入るので、ラテックスグローブを装着してください。気温によってレジンの硬化が時間が変わってくるので、まず最初に200ml程度のレジンで実験するとよいでしょう。5滴ほどの硬化剤を混ぜて、時計の時間をチェックします。そして、レジンが濃いジェルのような状態になったのがわかるまで、混ぜ続けます。濃いジェル状になったところで、再び時計をチェックしてください。何分かかったでしょうか? これが、スクイージーを使ってレジンをクロスに染み込ませる作業時間の目安になります。通常は5、6分以内になります。

では、スクイージーを用意して、800mlのレジンを硬化剤とミックスしてください。そのレジンをスクイージーを使って、ボードのセンターから下図のようにクロスへ塗り込んでいきます。ファイバークロスをデッキレールに固定する為に、レジンをレールへ塗り込む前に垂らしてしまわないように注意してください。

レール上のクロスまでレジンを塗りこんだら、クロス全体がウエットな状態で、ブランクに密接しているか、また、垂れている個所が無いことを確認してください。もし、垂れている個所があった場合は、スクイージーで除去してください。すべてのクロスは後で覆われますので、余分なクロスが残っていても気にしないでください。ここでレジンが固まるまで最低1日は、そのまま置いておいてください。

レジンが固まったら、今度は反対側に向けて表面のホコリを落とします。そして6オンスのファイバーグラスクロスをかぶせて、上記のグラッシングを繰り返します。ここでもレジンがレールに垂れないように気をつけてください。こちら側も1日たって固まったら、強度を確保する為に、デッキに4オンスのクロスをもう1枚重ねて、同じ作業をします。この作業をしないと、ボードを使った時に立ち位置にへこみを作ることになります。

ここまでの作業が完了したら、いよいよフィンの取り付けに入ります。 (FCS等を使う場合は、このステップは飛ばしてもかまいません。)

12cm×5cmのクロスを6枚用意します。鉛筆でフィンを取り付けたい場所にマークしていきます。(他のボードのフィン位置の、レールやテールからの距離を測って参考にします。)マスキングテープを使ってバックフィンから取り付けます。固定する為にフィンのトップを横切るように貼り付けてください。同様に左右のフィンも固定していきます。このとき角度に間違いがないか、テーピングする前に確認してください。

硬化剤を加えた500mlのレジンを用意します(ラテックスグローブをお忘れなく)。ファイバーグラスロープを左手に持つ部分を除いてレジンに浸します。全体に浸したら引き上げます。右手も使って半分程度のレジンを落としたら、すばやくフィンの左側から巻きつけます。フィンよりも1cmぐらい長い状態で、ハサミを使ってカットしてください。他のフィンも同様にします。次に、用意しておいた6枚のクロスをフィンのベース部分に貼り付けます。指でクロスにレジンが染み込むようにして、さらにロープが角の部分にもしっかり着くように押えていきます。スクイージーを使って、余分な レジンは取っておいてください。ここでまた1日待ちます。

次にホットコートレジンの作業に入ります。最初のクロスとレジンではボードをプロテクトするにはいたりませんので、このホットコートレジンで強度を出します。

ボトム側を上に向けて、台の上に置きます。そして1000mlのホットコートレジンと硬化剤を混ぜ合わせます。(温度によって硬化時間が変わるので、100mlのレジンでどれぐらいかかるか試してください。)レジンをボード上に注ぎ、ペイントブラシでフィンも含めて全体に塗り広げます。レジンがレールから垂れてきますので、止まるまでブラシでふき取っていってください。ホットコートレジンは、名前の通り熱くなるので、皮膚に着かないように気をつけてください。

レジンが完全に固まるまで約3時間置いておきます。それから反対も同様に作業をします。できましたら同じく硬化するまで3時間置いておいてください。

最後の仕上げですよ!!

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