WSL 2021 第7戦 コロナオープン・メキシコ結果

メキシコ・オアハカ州バラ・デ・ラ・クルスで開催されていたワールドサーフツアー第7戦Corona Open Mexico presented by Quiksilverは、オーストラリアのルーキー、ジャック・ロビンソンが、プラジルのデイビッド・シルバに勝利して、自身初の、さらには今期初のオーストラリアンのチャンピオンシップツアーでの優勝を手に入れました。

決勝は先行するデイビッド・シルバに対し、残り時間がわずかになった時ジャック・ロビンソンが8.33ポイントのハイスコアをメイク。トータルで0.02ポイント上回り、シルバを下しました。

BARRA DE LA CRUZ, OAXACA, MEXICO – AUGUST 13: Jack Robinson of Australia surfing in Heat 2 of the Semifinals of the Corona Open Mexico presented by Quiksilver on August 13, 2021 Barra de la Cruz, Oaxaca, Mexico. (Photo by Tony Heff/World Surf League)

そしてウィメンズではステファニー・ギルモアがマリア・マヌエラを下して、チャンピオンシップツアー通算32回目の優勝を飾りました。

BARRA DE LA CRUZ, OAXACA, MEXICO – AUGUST 13: Stephanie Gilmore of Australia surfing in the Final of the Corona Open Mexico presented by Quiksilver on August 13, 2021 Barra de la Cruz, Oaxaca, Mexico. (Photo by Thiago Diz/World Surf League)

次戦のタヒチプロがコロナウイルスの影響でキャンセルとなった為、今大会の結果をもって、初の試みとなるWSL Finalsへの出場選手が確定しました。

WSL Finalsはツアーの上位5選手のみが出場できる大会で、下位の選手から順に対戦し、勝った選手が、上位の選手と戦うというフォーマットになっています。

出場権を手に入れた選手は以下の通りです。

男子

#1 ガブリエル・メディーナ (BRA)
#2 イタロ・フェレイラ (BRA)
#3 フィリッペ・トレド (BRA)
#4 コナー・コフィン (USA)
#5 モーガン・シビリック (AUS)

女子

#1 カリッサ・ムーア (HAW)
#2 ステファニー・ギルモア (AUS)
#3 ジョアン・ディファイ (FRA)
#4 タチアナ・ウエストン・ウェブ (BRA)
#5 サリー・フィッツギボンズ (AUS)

WSL Finalsへ期待のかかっていた日本の五十嵐カノアは今大会でRound of 32敗退となり、総合順位8位で残念ながら今季はここで終了となってしまいました。それでも8位は次シーズンの出場権を獲得しているので、来季の活躍を期待しましょう。

WSL Finalsは強すぎるブラジル勢がどんなサーフィンを見せてくれるか、楽しみに待ちましょう。

東京オリンピック出場選手を見てみよう(男子編)

オリンピックでサーフィンが初めて競技として採用されたTOKYO 2020で、男女各20名の栄誉ある出場権を手にした選手たちです。(この記事は男子のみ)

五十嵐カノアCT初優勝

2019 WSLチャンピオンシップツアー10位以内に入って出場権を獲得した選手

五十嵐カノア(日本)
イタロ・フェレイラ(ブラジル)
ガブリエル・メディーナ(ブラジル)
コロヘ・アンディーノ(アメリカ)
ジョン・ジョン・フローレンス(アメリカ)
ジョーディ・スミス(南アフリカ)
オーウェン・ライト(オーストラリア)
ジュリアン・ウィルソン(オーストラリア)
ジェレミー・フローレス(フランス)
ミシェル・ボウレズ(フランス)

2019 ISAワールドサーフィンゲームズで出場権を獲得した選手

和井田理央(インドネシア)
レアンドロ・ウスナ(アルゼンチン)
ラムジ・ブキアム(モロッコ)
ビリー・ステアマンド(ニュージーランド)
フレデリコ・モライス(ポルトガル)

2021 ISAワールドサーフィンゲームズで出場権を獲得した選手

大原洋人(日本)
レオン・グラツァー(ドイツ)
ミゲル・トゥデラ(ペルー)
ルッカ・メシナス(ペルー)
マニュエル・セルマン(チリ)

注目はやはりCTサーファーたちでしょう。その中でも金メダル最有力候補がブラジルのガブリエル・メディーナとイタロ・フェレイラ。メディーナは2014、2018のワールドチャンピオンで、フェレイラが2019のワールドチャンピオン(2020はCTがキャンセル)。その二人が現在CTのランキング1位と2位となっており、好調なのは間違いありません。
そして2017、2016のワールドチャンピオンだったジョン・ジョン・フローレンスも今期の初戦で優勝を飾っておりメダル候補の一角です。
日本代表の五十嵐カノアは現在、世界ランキング6位、2019年CTで優勝経験もあり、直近のJeep Surf Ranch Proでも3位、単体の大会でみればメダルの可能性は十分あります。もう一人の日本代表、大原洋人は実績では劣りますが、過去にはUSオープンで世界のトップサーファーたちを抑えて優勝した経験もあり、今回、日本開催という地の利を生かしてメダル圏内に食い込んでくる可能性があります。
さらには、インドネシア代表の和井田理央。埼玉生まれのハーフで5歳からバリに住む選手です。アメリカ生まれアメリカ育ちのカノアより日本寄りの選手といっても過言でありません。CT選手に勝った経験もあるので活躍に期待です。

世界ランキング1位のガブリエル・メディーナ選手

本番は約1ヶ月後、世界の代表選手たちが実力を発揮できるサイズの波で大会が開催されることを祈りながら、楽しみに待ちましょう!

WSL 2021 第3戦リップカール ナラビーンクラシック結果

オーストラリアのニューサウスウェールズ州ナラビーンでワールドサーフリーグのチャンピオンシップツアー第3戦Rip Curl Narrabeen Classic presented by Coronaが開催されました。

今大会はCTを引退したレジェンド、ミック・ファニングがワイルドカードで出場したり、開催前までのランキングで3位のジョン・ジョン・フローレンスが前回に引き続きルーキーのモーガン・シビリックに破れたり、1位だったイタロ・フェレイラがRound of 16で敗退してしまうなど、話題が盛りだくさんの大会でした。

ファイナルはブラジルのガブリエル・メディーナと、カリフォルニアのコナー・コフィンの対決となりました。メディーナが次々と精度の高い高難度エアーを決めて、エクセレントスコアを2連続で叩き出し、終始コナー・コフィンを圧倒して勝利しました。

NARRABEEN, AUS – APRIL 20: Gabriel Medina (BRA) and Tatiana Weston-Webb (BRA) finalists of the Rip Curl Narrabeen Classic presented by Corona on April 20, 2021 in Narrabeen, Australia. (Photo by Matt Dunbar/World Surf League via Getty Images)

今大会で優勝したガブリエル・メディーナ(ブラジル)はランキング1位となり、3度目のワールドチャンピオンの座が見えてきました。

日本の五十嵐カノアは準決勝まで進出したものの、ヒート開始時のトラブルで精神面に動揺があったのか、まともなライディングが1本もできないまま敗退となってしまいました。しかし、準決勝まで進んだことで現在のランキングは4位に上昇しました。ポテンシャルは十分あると思うので、カノアが世界の頂点に立つところをみたいものです。

NARRABEEN, AUS – APRIL 20: Kanoa Igarashi of Japan surfing in Heat 3 of the Quarterfinals of the Rip Curl Narrabeen Classic presented by Corona on April 20, 2021 in Narrabeen, Australia. (Photo by Cait Miers/World Surf League via Getty Images)

次回は5月2日から西オーストラリア・マーガレットリバーで開催される Boost Mobile Margaret River Pro presented by Corona です。

WSL2021リップカール ニューカッスルカップ結果

コロナウイルスの影響でハワイでの第2戦、カリフォルニアての第3戦がキャンセルされ、再編成されたチャンピオンシップツアーがオーストラリアレグから再開されました。オーストラリアレグはニューサウスウェールズ州ニューカッスルでの Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona からスタートです。

メンズのファイナルは現世界チャンピオンのイタロ・フェレイラ(ブラジル)と、過去2回ワールドチャンプに輝いているガブリエル・メディーナ(ブラジル)となりました。高いエアリアルでリードを奪ったのはメディーナでしたが、イタロ・フェレイラがほぼフルローテーションのバックサイドエアーを決めてハイスコアをマークして逆転、そのまま勝利となりました。

NEWCASTLE, AUS – APRIL 10: WSL Champion Italo Ferreira of Brazil in Heat 3 of Quarterfinals of the Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona on April 10, 2021 in Newcastle, Australia. (Photo by Matt Dunbar/World Surf League via Getty Images)

この結果により、イタロ・フェレイラは今シーズンのランキング1位に躍り出ました。現在のトップ5は以下の通りです。

  • 1 イタロ・フェレイラ(ブラジル)
  • 2 ガブリエル・メディーナ(ブラジル)
  • 3 ジョン・ジョン・フローレンス(ハワイ)
  • 4 ジョーディー・スミス(南アフリカ)
  • 5 カノア・イガラシ(日本)
2021 Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona Men’s Final

また、ウィメンズでは現チャンピオンであり4度のワールドチャンピオンに輝いているいるカリッサ・ムーアと、今期チャンピオンシップツアーに初参戦のイザベラ・ニコールズの対戦でファイナルを迎えました。結果はカリッサ・ムーアの勝利。彼女はこの勝利によってウェンディー・ボーサのチャンピオンシップツアー最多優勝記録に並ぶことになりました。

NEWCASTLE, AUS – APRIL 10: Four-time WSL Champion Carissa Moore of Hawaii and WSL Champion Italo Ferreira, winners of the finals of the Rip Curl Newcastle Cup presented by Corona on April 10, 2021 in Newcastle, Australia. (Photo by Matt Dunbar/World Surf League via Getty Images)

次戦 Rip Curl Narrabeen Classic presented by Corona はまもなく4月16日から開催です。